日本人は他国と比べて長時間労働や、休みなく働くことが多いようです。
いわゆるワーカーホリック的な思考回路になっており、長時間働き、休日も仕事を頑張るサラリーマンこそが素晴らしい!みたいな考え方をしている人は多いです。
※ワーカーホリックとは、仕事中毒の状態のこと
他国だとそんなことはなく、夏休みは1か月ほどの休みをとり、バカンスに出かけたりしているようですね。
これは、根本的に労働に対する考え方が違うからだと思います。
外国人の労働に対する考え方は、
「自分たちの生活をより豊かにするため、お金を稼ぐためにやること」
みたいな考え方です。
あくまでも労働が目的ではなく、日々の生活のために労働がある的な考え方ですね。
日本人が長時間働くことが好きなのは何故でしょうか?
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日本人の労働に対する考え方
一方、日本人はどのような考え方をしているのでしょうか?
これは私の職場のKさん(64歳嘱託社員)から聞いた話なのですが、

を問うと、こんな答えが返ってきました。

今の高齢者世代でとりわけその意識が強く、高齢者世代ではむしろ「働いていないと不安」という状態になっているおるんじゃ。
そのため、高齢者世代がこれまで管理職として部下に指導を行ってきたわけだから、当然その部下が管理職となった今現在も、「よく働くことが美徳」という風潮は根強く残っているんじゃな。
つまり、今の労働環境の根本的な原因は、第二次世界大戦にあったようです。
残業する人が評価される
下記の表を見て下さい

出所:独立行政法人労働政策研究・研修機構 データブック国際労働比較2013
少し項目が多いのですが、注目すべき点は、帰宅時間の遅さです。
自宅を出る時間は他の先進国と比べてあまり変わりませんが、帰宅時間のみ2時間程遅い結果となっています。
これは何故かというと、日本では残業する人こそが頑張っている人という意識があるからです。
なので、同じ量の仕事があったとして、
定時までに終わらして定時上がりする人
毎日2時間残業して終わらせる人
だと、後者の人のほうが評価されます。会社からすると残業代を払わなくていい分後者の人のほうがありがたい存在なのですが、不思議ですね。
またこれだと、定時内に仕事終わらせるメリットって全くありません。むしろ評価下がる要因でしかないのです。
残業代で給料も増えるし、評価も下がらない。
結果として生活残業する人が多くなります。
⇒年収を上げたいなら、「残業時間で稼ぐ」という考え方はやめるべき
長時間の残業は、うつ病発症率を高める
ただし、実際に忙しすぎて長時間残業にならざるを得ないというケースも多いです。
電通社員の自殺事件で有名になりましたが、長時間の残業はうつ病発症率を高めます。
悲しいことにIT業界ではうつ病発症者は特に多いです。残業及び精神的ストレスが原因なのですけどね。
また、一般的に日本の労働者で仕事の優先度が超高い人は割りと多いです。
中には健康や人の生死よりも仕事を最優先に考えている人もいます。
そういった上司や組織の中で働くと、自分もそうならざるを得なくなっちゃうのはあるでしょうね。
個人的には、人生における仕事の優先度は5番目くらいでいいかなと思ってます。
1.健康
2.家族・恋人との時間
3.友人との時間
4.自分の趣味の時間
5.仕事
くらいですw
仕事とは決められた労働契約に沿って行われるべきものであり、人生における貴重な時間を過度に奉仕するものではありません。
自分の人生ですから、最優先にするべきは会社ではなく自分自身です。
働き方改革で労働環境は改善する?
アベノミクスの一環で、最近は働き方改革が行われてきています。
「無駄な残業は無くして早く帰り、また有給休暇も取得していこう」という取り組みです。
これ、私の体感ではかなり効果が出ていると感じます。
私は結構色んな会社に訪問する仕事なのですが、数年前と比べて遅くまで職場に残っている人はかなり減った印象があります。
私の会社でも有給休暇取得率改善の取り組みを進めており、大手の企業もしくは大手のグループ会社では大体働き方改革をやってんじゃないかなと思います。
ただ田舎の中小企業なんかではまだ全然浸透してないようですね。役所の目が届きにくいのが原因です。
田舎の中小企業に仕事されている方、どうでしょうか?働き方改革の実感はありますか?
もし無いのであれば、転職を検討することをオススメします。というか検討して欲しいです。
結局、そういう会社は人が辞めていく等の損を被らないと、会社を改善しようとしないからです。
⇒転職活動を開始すると決めたら、まず始めに転職サイトに登録しよう
ゆとり世代が今後の労働環境改善のキーマン?
最近はゆとり世代が社会に出ることも多くなり、ゆとり世代の多くは現在の労働に対する世間の考え方に、疑問視している人も多いようです。
おそらくこのゆとり世代が管理職になったころには、日本の労働環境はかなり改善されているのではないでしょうか?
仕事を生きがいに、人生を仕事にささげる的な古い考え方は、個人的にはさっさと改善されてほしい風潮ですね。